フッ素の働き

2020年 あけましておめでとうございます。今年も宜しくお願い致します。中野区 新井薬師前駅徒歩4分 中野通り沿いにある歯医者さん コンデンタルクリニックの今です。

年末年始はゆっくりと過ごされましたか?私は年末は家の大掃除と、小学生の娘の歯のクリーニングとフッ素を塗布をしました。その時…初期のむし歯を発見してしまいました!ショック…進行しないように、毎日のケアとこまめにチェックしなくては…と改めて思たところです💦

そこで今回は虫歯予防に重要なフッ素の働きについてお話ししたいなと思います。

「フッ素」は大きくわけて、3つの働きをします

①再石灰化を促す

お口の中では、飲食のたびに、細菌が作る酸や飲食物に含まれる酸により歯の成分のカルシウムやリンなどの成分が唾液中に溶け出す「脱灰」と、唾液中に溶け出した成分が歯に戻っていく「再石灰化」が繰り返されています。脱灰と再石灰化のバランスが崩れるとむし歯になっていきます。フッ素には再石灰化のスピードを加速させる働きがあり、初期のむし歯なら、フッ素による再石灰化の促進で改善されることがわかっています。


 

②むし歯菌の活動を抑える

歯磨きで取りきれなかった汚れ(プラーク)の中にフッ素の粒子が入り込み、細菌の活動を阻害します。むし歯菌が糖から酸を作る力を抑えます。

③歯を強くする

唾液中に歯の溶け出した歯の成分を戻す「再石灰化」の時に、唾液中にフッ素が存在すると、歯を構成する結晶が硬くなり、歯を強化してくれます。歯が強くなることによって、酸に溶けにくくなっていきます。

フッ化物配合歯磨剤の考え方も変化しています。「歯磨きの補助剤」から、「積極的な予防剤」へと変化してきています。フッ素はむし歯になりやすい乳歯や生えたての永久歯に特に有効とされてきましたが、シニア層に増えている、「根面う蝕(歯の根元にできるむし歯)」にも予防効果があることがわかっています。

 

市販されている歯磨き剤にもフッ素が入っているものも多く見かけます。毎日の歯磨きで使う事もむし歯予防に有効です。以前も書かせていただきましたが、日本では2017年3月に、国際基準(ISO)に則って、歯磨き剤に配合できるフッ素(フッ化物)濃度の上限が1000ppmから1500ppmに引き上げられました。500ppm上がった事で、むし歯予防効果が6%上がるそうです。ただし、3〜5歳のお子さんはフッ素濃度500ppm、6〜14歳は950ppmを目安に歯磨き剤を選んで下さい。

むし歯予防のためにも、毎日使う歯磨き剤にはフッ素配合のものを使い、歯科医院で定期的に検診を受けることが重要になってきます。歯科医院で行うフッ素塗布を基本的には半年に1度くらいのペースで、むし歯になりやすい方は3、4ヶ月に一度のペースで塗布することをお勧めします。

今年もまたお口も健康に快適な1年をお過ごし下さい✨